起業するならベートーベンに習え?(クロイツェル)
作曲家
ベートーベンの特徴
1. 超自立型の音楽家
はじめて有料の演奏会を開いた音楽家だそう。
この頃の音楽家は、貴族や王様に雇われてお金を稼ぐのが通常でした。
そんな中でベートーベンは、新しいビジネスモデルを提案していました。
2. 耳が聞こえないけど…
有名な話ですが、ベートーベンは20台後半から耳が遠くなり、40歳で完全に聞こえなくなります。
前回紹介した「月光」は暗い曲でしたが、「交響曲第九番」のようなスケールの大きい曲もかいています。
耳が聞こえないという、作曲家として最大のハンデを背負いながらも、それを感じさせない作曲をするのは、ベートーベンが逆境に強い男だからなのではないでしょうか。
曲
聴いてみると、激しい速さ・強さの強弱を感じるでしょう。
この曲の歴史・出来た経緯を見ていきます。
1. 実は「クロイツェル」ではない。
バイオリニストのルドルフ・クロイツェルに捧げたため、名付けられた。
ベートーベンがつけた本当のタイトル名は
ほとんど協奏曲のように、相競って演奏されるヴァイオリン助奏つきのピアノソナタ
2. 枠にとらわれない作曲
実際に音楽を聴いていて、ん?と思ったかたもいるんじゃないでしょうか?
私も思いました。
あんなにヴァイオリンが目立ったピアノソナタってあるのか?
当時のヴァイオリンソナタは、あくまでも「ヴァイオリン助奏つきのピアノソナタ」であって、
バイオリンは脇役で、主役はピアノです。
そんな中ベートーベンは、ヴァイオリンとピアノの関係が対等な曲を作りました。
なぜアニメでこの曲が選ばれたか?
かをりはお嬢様のような優雅な見た目をしているのですが、
公生くんへピアニカを投げつけて、半殺しにするなど破天荒な性格の持ち主です。
また作中では、彼女が楽譜に忠実な演奏をしないため、
審査委員長の逆鱗に触れますが、観客の評価が高く特別賞をとってしまいます。
1. 速さの強弱の差が激しい
→演奏者の宮園かをりを一瞬で紹介している。
子供達と仲良く演奏したかと思ったら、主人公にキレ出す破天荒な性格を1曲で表現した曲になっています。
2. 空気を読まない(いい意味で)
ベートーベンは当時のバイオリンソナタと違い、バイオリンとピアノの両方が主役の曲を作りました。
宮園かをりは、コンクールなのに楽譜を無視してクロイツェルを演奏しました。なんだか似てる気がしませんか?かをりの演奏に対し、「譜面通りじゃない!」と
審査委員長は怒りますが、
ベートーベン的には「いいぞ、もっとやれ。」だったのかもしれません(笑)