響け…!(cv早見沙織)~エチュードOp25-11(木枯らし)~
作曲家
フレデリック・ショパン
✔️ ショパンの性格
個人的には、「暗い人」のイメージがありました。
神経質で病弱だったからですかね…
実際は性格の激しい人柄だったそうです。
✔️ 1830年代
この頃に故郷のワルシャワを出て本格的に音楽家の道を歩みます。
20歳で上京するって、大学生みたいですね。
上京と同時期にワルシャワではロシアに対する革命が勃発します。
失敗に終わるため、ショパンは故郷を失い、5年程、家族に会えなくなります。
そのためショパンは寂しい気持ちで過ごしていたと思われます。
曲
① 冒頭の4小節はシャルル・オフマンという作家の発案で付け加えられた。
音大業界では
A 俺ショパンの「木枯らし」弾けるぜ。
B まじか!カッケー!
A 4小節だけな。
B そんなん俺でも弾けるわ!
というのが日常会話にあるらしい。
② 右手の練習のための曲
左手は、冒頭の行進曲風の部分を繰り返している。
曲の印象
始めの15秒くらいは、しっとりバラードな曲だと思ってました。
しかし、その後のギャップに深夜でも目が覚めます。
片手(低い音だから多分左!)はずっと同じメロディの繰り返しなのですが、
右がヤバい…!
これに絵見(cv早見沙織)の、「響け…!響け…!!」が加わると、
完全にやられます。
ストーリーとしては、スランプだった井川絵見が公生との再会に触発され、
感情だだ漏れで演奏し、覚醒のきっかけになるという女性の思いが垣間みれるシーンです。
なぜアニメでこの曲が選ばれたか?
✔️ ノスタルジー
サブタイトルが「木枯らし」なだけに
思い焦がれる曲なのではないでしょうか?すいません、ダジャレです。
でも結構本気の考え方で…
作曲した当時、
ショパンはノスタルジックになっていたのではないでしょうか。
故郷を失い、家族に会えない。
そんな思いを曲に託したのではないかと思います。
一方で絵見は、2年ぶりに公生に再会し、初めて会ったときの感動を思い出しているのでしょう。
絵見は幼少期、公生の演奏に心を打たれてピアノに没頭します。
しかし、ヒューマンメトロノーム(楽譜に超忠実な演奏法)に変わってしまった公生に
失望し、当時の演奏を思い焦がれ、
響け…響け…!と念じて演奏しています。
ちなみに「木枯らし」は、冬の訪れの季語になっていて、
楽しかった春・夏に思い焦がれる俳句で使われます。
✔️ メッセージ性が強い
絵見、ショパンはともに性格が激しい性格です。
絵見は公生との出会いを思い出し、変わってしまった彼に「響け」という思いを込めて弾きました。
ショパンも、初めての場所で様々な経験をし、
言葉では表現できない程の激しい感情を持ち、それを演奏にぶつけていたと考えられます。
そこから来るメッセージ性が
エチュードをただの練習曲ではないものにしていると感じます。
とはいえ、あんな演奏をしながら、自分の精神状態について考えられる絵見ってすごいですよね。
細かすぎる補足
ただ、日本人は10-4の方が好きという人が多いらしいです。
なんででしょうね…?
やはり日本人は暗い系の曲が苦手だからかなと勝手に推測しています。